木の家には癒し効果がある」との見解に辿りついた時、目の前の地平が開けました。「木の空間」に入ると何となく落ち着く理由が解明されました。「現在の木の空間とは、日本人がアジアのモンスーン地域のなかで、風土に培われ、建築の歴史の上に立っている文化の継承なのです。」これが長年木に携わった結輪です。日本の風土を形成している樹木を使った建物は、「木の癒し効果がある」ことが前提になっています。人は、風土性と、歴史性という環境に育てられて、その中で感性を磨かれます。RC造や鉄骨造でも木を使えます。日本の建築には、木を用いるのが自然の流れです。